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基本仕掛け |
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クロダイ |
●特徴 |
沿岸の磯や、防波堤、消波ブロックの周辺などに広範囲に生息する。色は゛黒″というより銀白色に近く、マダイに似た精かんな姿をしている。幼魚はすべてオスで、成長するにつれて性転換する珍しい魚。雑食性でエビ、力二、イソメ類などのほかに、スイカやミカンなども□にする。 |
●シーズン |
周年だが、厳寒期は釣り揚が限定される。 |
●料理 |
刺し身、塩焼き、みそ漬け、みそたたき、タイ飯、潮汁など。 |
磯のメジナ、防波堤のクロダイは、海釣りの人気の両横綱といってもよいだろう。警戒心が強く賢い魚だから、そうやすやすと、エサの付いたハリに食いついてはくれない。それだけに釣り人を熱中させる魅力をもっている魚といえるだろう。 |
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●釣り方の特徴と難易度 |
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@ヘチ釣り(難易度A)
防皮提のヘチ(際)を小さなガン玉オモリを付けただけの仕掛けで、エサのカニやエビを落とし込んでいくので、落とし込み釣りとも呼びます。 アタリは少したるませた道糸の動き(糸フケ)で取るが、アワセのタイミングか難しい。釣りとしてのおもしろさは随一だか、落とし込み方やリール操作に慣れるには、多少の練習が必要です。
Aウキ釣り(難易度B)
寄せエサを使わず、エビやイワイソメ(イワムシ)など生きエサで釣る方法と、寄せエサでクロダイを寄せて釣る2通りの釣法かあります。タナが決まるので、根気よくポイントを攻めれば、釣れる確率は高いです。
Bダンゴ釣り(難易度C)
カカリ釣りを防波堤釣りに応用した釣法。寄せエサのダンゴでクロダイを寄せて釣る方
法で、釣れる確率は高いです。
C電気ウキの流し釣り(難易度C)
ウキ釣りの一種だが、夜釣りになるので小型電気ウキを使い、海底近くを流して釣る,ウキがユラユラ沈んだら合わせるだけのやさしい釣り。これなら、警戒心の強いクロダイも比較的簡単に釣ることができます。 ただし、「クロダイ釣りは難しいからおもしろい」と夜釣りでもヘチを落とし込みでねらうベテランもいる。
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●どの釣法でチャレンジするか |
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さて、どの釣法でクロダイにチャレンジしたらよいのでしょうか。 釣果第一主義で、とにかくクロダイとのやり取りを楽しんでみたければ、夜釣りで電気ウキの流し釣り、あるいはダンゴ釣りがいい。ポイントの選定さえできれば、クロダイとの対面ができます。 テクニックの向上を考えるなら、ヘチ釣りで落とし込みの技術、タイコ型リールでのそり取りを、時間をかけてマスターするのもよい。 |
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●釣具選びのポイント |
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@ヘチ釣り
サオは1,8〜2.4mのヘチ釣り専用のサオを使う。先調子でガイドの数が多いのが特徴。ベテランは竹ザオを好むが、初心者はグラスかカーボン製のもので十分だ。 リールは、タイコ型リ一ルと呼ばれるものを使うが、このリールはドラグがないのが特徴である。 道糸の動きで魚のアタリを取るため、道糸は蛍光ラインを使う。 エビや力二をエサにする場合は、エサを生かしておくための逆さオケが必要となる。防波堤を歩きまわることになるので、小物類はポケットやウエストバッグに入れておくとよい。なお帽子やサングラスも忘れずに。
Aダンゴ釣り、ウキ釣り
サオは磯ザオ2号クラスで、長さ4.5〜5.4mのものがよい。リールは中型スピニングリールで、道糸を100〜150m巻いておく。 ウキは釣り場の水深、風の強さ、ポイントの距離などによって使い分ける必要か出てくるので、サイズの違うものをそろえておく必要がある。 また、寄せエサを作るためのバケツや水くみ用のバケツ、ヒシャクなどもそろえておく必要かある。
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●だんご釣り |
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ダンゴの中にくるんだ付けエサが海底で割れて、それをクロダイが食うというのがダンゴ釣りのシナリオだ。付けエサをダンゴでくるむのは、クロダイのいる所へ届くまでエサ取りの小魚から付けエサを守るためである。 したがって、ダンゴは海底に着いたらすぐに割れるようにあまり粘りを出さないようにすることが大切。 ウキ下は、ダンゴが着底した時、ウキの先が海面すれすれになるようにする。釣り始める前に、ダンゴを1〜2個、ポイントに投げ込んでから道具の用意をすると効率的。アワセは、ウキが完全に引き込まれてから、サオを立てればよい。
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●ウキ釣り |
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道具はダンゴ釣りと同しものを使う。エサはオキアミが一般的。寄せエサをヒシャクでまいて、付けエサをその寄せエサの帯の中に入れて、クロダイのいるポイントやタナまで流す釣り方である。 クロダイは底にいることが多いので、エサが底すれすれか、せいぜい底から30cm以内の間を流れるように、ウキ下を調整する。アワセのタイミングは、ウキが水中に完全に沈んでからでよい。 なお、夜釣りの場合は、ウキを電気ウキにかえ、安定した釣果の得られるフクロイソメ (スゴカイ)をエサにして流すとよい。この場合は、寄せエサの必要はない。
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●ヘチ釣り(落とし込み釣り) |
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生きた力二やエビ、イソメ類、貝などをエサにして、防波堤の堤壁すれすれ(ヘチと呼ぶ)に仕掛けを落とし込んでいくヘチ釣りは、短いサオとシンプルな什掛けでクロダイをねらう、玄人好みの釣り方だ。 サオ先の操作やエサ、ポイントの選択など慣れないと難しい面があるが、それだけに、ヘチ釣りで釣れたクロダイは、最高の感激を味わうことかできる。 ヘチ釣りには、海面近くにあるイガイ(カラス貝)の層をねらう方法と、底付近を重点的にねらう方法がある。一般に、シーズン初期や潮が澄み気味の時は底をねらい、シーズン最盛期や潮が濁り気味の時は、上層をねらう。 道糸に少しだけタルミ(糸フケという)を残しながら、沈んでいくエサの速度に合わせて、あらかじめ繰り出しておいた糸の長さいっぱいまで、サオ先を下げていく。出しておく糸の長さは、イガイの層をねらう時は、ハリス分を含めて3ヒロ(約4.5m)、底をねらう時は、水深分より少し多めがよい。 アタリは、道糸か横にスーツと走ったり、あるいは糸フケがフワッとたるんだりするが、少しでもおかしいと感じたら、合わせてみること。底釣りでは、底でのアタリが出にくいので、エサが底に着いたら、サオ先をゆっくり上げて、何か変化がないか調べてみる。これを゛聞きアワセ″と呼び、ヘチ釣りでは重要なテクニックの一つとなっている。 ハリ掛かりしたクロダイは沖に向かったり、提壁に沿って走ったりするが、あわてずに、サオの弾力や道糸を繰り出して対処する。タイコ型リールにはドラグがないので、右手の親指と左手の腹でブレーキをかけながら道糸を送り出し、魚の動きが弱まったら、道糸を巻き取る。数度のやり取りでクロダイの抵抗もおさまるので、あとは玉網ですくえばよい。
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